経営者の発想を大切にする 打越会計事務所 UCHIKOSHI ACCOUNTING FIRM
日々のこと

成長の壁

2021.2.20

スタートアップ企業が成長し、企業規模が大きくなってくると、業務量が増え、スタッフが増えていきます。それにともない、いろんな問題が起こっていきます。10期目や売上10億のタイミングなど、経営における「成長の壁」について紐解いてみたいと思います。

 

コミュニケーションの壁

スタート期は、少人数のため目的に対する意志統一もとりやすく、コミュニケーションもスムーズです。しかし、成長とともにスタッフが増加し、一人ひとりの仕事の進捗状況が把握しにくくなり、隅々まで目を配ることができなくなっていきます。社長対複数社員の関係はどんどん大変になっていきます。社長の話が通じなくなってくるのです。そんな時は、以前記事にしたことがありますが、仕事を畳む人・右腕がいると伝わりやすくなりますので、人材を育成することが必要になってきます。

 

業界の壁

「この業界はこうあるべきだ」。長く同じ業界にいるとその枠組みにとどまってしまう傾向にあります。もちろん、売り上げがあがっている事業は継続していくといいですが、こうあるべきという縛りが成長を止めてしまうこともあります。業界自体が伝統を重んじるものだったり組合があったりするとさらに縛りもあるでしょう。働きやすい環境を整えるためにお金と仕事量のバランスを見直すこと、提供しているサービスの価値を見直していくことなど、業界の壁をとっぱらって常に視野を新しく、広く、柔軟な感覚で経営をするといいと思います。異業種から学べることもたくさんあります。

 

経営の仕組みづくり

段階を踏んでいく過程でさまざまな壁にぶちあたります。10期目ともなれば、業績のベースもできあがり、今まで現場で一生懸命働いてきた社長も現場を離れて経営に専念できる時期に差し掛かってきます。10億の壁という売上の壁もあります。いずれにしても、成長にともない経営の仕組みをつくっていく必要があります。「スタッフの体制を整える」「幹部の育成」「数字管理の見直し」「会議の仕方」……。壁ごとに、仕組みづくりをがんばっていきましょう。