経営者の発想を大切にする UTC(旧 打越会計事務所 UCHIKOSHI ACCOUNTING FIRM)
日々のこと

私の原点

2021.3.31

今までも何度か「思考法」についての記事を書いてきました。みなさんがどんな思考で物事と向き合っているのかは常に興味があります。世の中にはさまざまな視点で思考法を説いている本もたくさんありますが、今回、私の思考の原点についてお話したいと思います。

 

 

20代後半のこと

お付き合いが深いお客様はもうご存知かもしれませんが、私は「とことん考える」ことを大切にしています。このことが身についたのは、20代後半の頃、担当先としてお世話になったある社長のおかげです。担当になっても長く続く税理士がいなかったくらいかなり厳しい方でした。税金の知識だけでは及ばず、その先がどうなるのか、なぜそれが必要なのか、社長からの追求が続きます。答えられない自分は、「何も考えてなかった」と頭を打ちました。ストレスは感じていましたが、絶対にためになると思い、諦めずに通い続けました。そのうちにどんどん思考力が高まったのは事実です。

 

 

とことん考える

私はあまりビジネス書を読みません。なぜかというと、実践で学ぶことが大切だと思うからです。現に私は実践で思考力を身につけてきました。因数分解もロジカルシンキングも、全ては分けて考えていくこと。感情的ではなく、客観的に事実を見つめていくと、複雑だと思っていた問題点も意外とシンプルな答えにたどり着きます。ポイントは、「なぜそう思うのか」を徹底的に考えることです。それが正しいか正しくないかではなく、とにかくとことん考えてみるということです。

 

 

繰り返すこと

トヨタ自動車は、問題解決のフレームワークに「5回のなぜ」を自問自答しています。マッキンゼーの経営コンサルタントをしていた大前研一さんの著書「企業参謀」でも紹介されているように、通勤電車の中吊り広告を見て「この会社の社長に売り上げを伸ばしてほしいと頼まれたら、自分ならどうするか」という思考トレーニングを日々繰り返し続け、問題解決のプロセスを身につけていったそうです。みんなとことん考えることを日々訓練しておられるということです。この考え方は、中小企業に絶対必要で、特にスタートアップの時期にこの思考法を身につけてほしいと考えています。