経営者の発想を大切にする UTC(旧 打越会計事務所 UCHIKOSHI ACCOUNTING FIRM)
日々のこと

止まって、進む

2020.7.28

新型コロナウイルスで自粛モードが続く最中、私が役員を務めるお客様の会社で、初めての社内企画コンテストを開催しました。この時期にこういう動きがとれているということは体力がないとなかなかできませんが、次のステージを考えるチャンスでもあったのだと思います。 *こちらの会社をA社とします。

 

次のステージに向けて

A社は、今取り組まれている事業で黒字経営を続けておられるのですが、その売上に依存していると将来しんどくなることも考えられるため、数年前から新規事業は考えておいた方がいいというアドバイスをし続けてきました。そして、今年ようやく社内企画コンテストを開催する運びとなり、A社にとって次のステージを考える機会となりました。役員を除く社員から1案ずつ、同業種に縛られることのないアイデアを募りました。

 

社員の意識改革

1回目のプレゼン大会では、それぞれが持ち寄った企画のプレゼンを行ってもらいました。最終プレゼンで決まった内容は事業に取り入れていくという方針です。社内プレゼンはしたけれど、結局実行に移せなかったというお話をよく耳にします。それは絶対にNGです。何のためのプレゼン大会なのかを明確にした上で開催しないと、社員のモチベーションを下げてしまいますから。1回目のプレゼンで2案に絞り込み、再プレゼンでは情報収集やヒアリングが重ねられ、さらに色濃く充実した内容にまとめあがっていました。やって良かったと思う点は、普段仕事に追われている社員のみなさんが、一度立ち止まって新しいことを考える機会となったこと。そして、A社にとって、地域との関わりやお客様に対する未来の新しいアイデアが生まれたこと。今後の事業計画がさらにおもしろいものに発展していくと思うとワクワクします。

 

できない理由はない

今回、社員のみなさんがどういう視点で物事を考えているのかということにも気づけました。ここでもインプットの重要性があげられます。インプット量が高くなければ、アイデア、つまりはアウトプットの質はあがりません。また、アイデアを考えるということは、事業として数字の組み立て方も考えていくことになります。そこまで考えられている企画がベストということですが、お金がないからできないという理由でよいアイデアが実現可能なものにならないという状況だとしたら、もったいないですよね。でも、銀行に借りることだって、出資者を集める方法だって、自社だけでなく他社と手を組むことだって考えられるわけです。社員にその知識が身についていれば、自分でいろんなことが判断でき、相談をしなくても仕事やアイデアを前へ進めることができます。スピード感も高まります。できない理由はありません。